2020年2月26日 更新

新規事業『ロボセン』誕生秘話!

日本海工が大阪府立大学と共同開発しているアクアドローン『ロボセン』。 2015年9月から始まったこのプロジェクトは、現在、実海域での水質調査実験で実用化に向けての確かな手ごたえを感じる成果を出すところまで進みました。 その『ロボセン』の開発に携わっている増田さんに、開発についての熱いお話を聞いてまいりました。

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 (実海域で運航するロボセン)

 (実海域で運航するロボセン)


-本日はお時間をとっていただきありがとうございます。
 早速ですが、『ロボセン』のプロジェクトを始めた経緯を教えてください


(増田)
日本海工と共に開発に携わっている大阪府立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野 二瓶(にへい)泰範准教授との出会いが『ロボセン』プロジェクトの原点です。

二瓶准教授は北海道出身で、地元でウニの養殖に携わる方達から、「台風などで大雨が降ると淡水の流入により海の塩分濃度が低下し、 養殖しているウニに多大な被害が出て困っている。それを何とかできないか。」という相談を受けていたそうです。
その相談を受け、実際に水質調査を行ったそうですが、その水質調査の方法が、ポイントを一か所ずつ船で移動しながら行うので、人の手でこの調査を精密に行うことに限界を感じ、自動計測ができるロボットがあればなと思っていたとのことです。

それと同じ時期に、日本海工でも新しい事業をやろうという話が出ていました。
当社の主力事業である海の地盤改良工事の際に発生しうる海水の濁りの発生状況を監視するための水質調査は環境を維持するうえで重要です。
ただ、これもやはり人の手では難しいので、ロボットという意見が出ていました。
ご縁があり、二瓶准教授と意見を交換する機会を持つことができ、それぞれの考えていた目的が一致し、このプロジェクトが開始しました。


-タイミングも良かったのでしょうが、日本海工としてはどこに共感したのですか。

(増田)
日本海工は国土の発展を担っている会社です。
私達が作った埋立地や造成地で生活する人たちが安全で幸せに暮らせる手助けをしたいという気持ちがあります。
ただ、研究開発したいというだけでなく、二瓶准教授の「地元の方達の役に立ちたい」という強い気持ちを伺って、日本海工として一緒にこのプロジェクトをやりたいと思いました。
 (ロボセンの3分の1模型を抱いて熱く語る増田さん)

 (ロボセンの3分の1模型を抱いて熱く語る増田さん)

-実際プロジェクトが始まってどうでしたか。

(増田)
最初は二瓶准教授と100均のボウルでプロトタイプを作るところから始まり、試行錯誤を重ねて、重ねて…やっと2016年に府大の学生が加わって研究することができるようになりました。
学生が加わってから、水槽実験や基礎研究のおかげで開発速度が上がり、また、繊維強化プラスチック(FRP)を使った設計成形企業に勤めていた研究室の卒業生にお願いして、ロボセンの船体を作ってもらったりしました。
その方は、その後起業されて、現在はロボセンの開発をより近い立場で一緒に行っています。
素材だけでなく、学生さん達が出してくれるロボセンの船体やプロペラ等に及ぼす水の抵抗などの緻密な実験による研究データがロボセンを作り上げていく上でとても役立ちました。
実際、石川県の実海域の手ごたえはこの研究のおかげでもあります。

大学側として、発明・研究・開発を担っていただいて、日本海工側は、事業の観点から商品化・事業化のマネジメントを担うという、よいパートナーシップで動いています。


-学生さんもこのプロジェクトの立役者の一角なのですね。
 プロジェクト開始から現在で4年ですが、印象に残っていることはありますか。


(増田)
3年前に行った石川県での実海域実験1回目はほぼラジコンでした。
2年目の2018年はなんとか自動航行できたことはとても嬉しかったのですが、航路修正方法に弱点があり安定した航行ができませんでした。
そして、2019年の3回目は、6~7時間続けて自動航行自動計測という、実用化できるレベルまできたと実感したときは、めちゃくちゃ嬉しかったです。
そして、2020年は遂に、二瓶准教授の地元・北海道でのロボセンの実海域実験を行う予定です。


-それはすごいですね!このプロジェクトの原点ですね。
 ここに来るまでのこの4年間、辛いことはありませんでしたか?


(増田)
特にありませんでした。
失敗しても、よし次に活かそうと思っていましたし。
二瓶准教授ともよくお話ししているのですが、困っている人の役に立ちたいという気持ちがあったからこそこのプロジェクトを続けることができる。だからこそ、辛いよりむしろ楽しいという気持ちの方が大きいと。
今のロボセンは、波の比較的穏やかな養殖漁業という領域での実用化ですが、将来はもっと広い領域、海洋調査などにも活用範囲を広げるような開発ができればと思います。


-二瓶准教授や増田さんの「役に立ちたい」という熱意や、学生さん達のサポートで、ロボセンの実用化は目前となっているのですね。
 貴重なお話をお伺いできたと思います。
インタビューさせていただき、ありがとうございました。
 (次世代ロボセンについて熱く語る増田さん)

 (次世代ロボセンについて熱く語る増田さん)

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